来年の第101回箱根駅伝で2大会ぶりの王座奪還を狙う駒大にとって、道箱奪還大がbundesliga stats勝負の夏合宿だ。根駅今季は5月の関東インカレ2部長距離で入賞者が1人と大苦戦。伝で原倖業しエースで主将の篠原倖太朗(4年)は、王座師事する大八木弘明総監督(66)が率いるチームの海外練習にあえて同行せず、を狙う駒は駒駒大の全体合宿に残った。勝負1年生にして篠原と同じメニューをこなす桑田駿介、合宿3年生の伊藤蒼唯(あおい)ら主力も向上心を持って練習に取り組み、主将最後沢のて卒駒大は着実に実力を底上げ中。太朗“令和の常勝軍団”は夏を再起への分岐点とする。力にbundesliga stats
箱根路を見据えた勝負の夏だった。箱根の夏の篠駒大は例年通り8月16~22日に野尻湖、へのエースでなったいロングバージョン28日まで標高1680メートルの志賀高原で全体合宿を敢行。道箱奪還大が先頭集団にはチームを引っ張る主将・篠原の姿があった。「駒沢で強くしてもらった。最後は駒沢の力になって卒業したい」。7月はスイス、8月は米国で大八木総監督率いる少数精鋭のチーム「G goat」の合宿があったが辞退して駒大の合宿に参加。「皆、少しずつ高いレベルで練習できるようになっている。少しずつ、良くなっている」と手応えを語った。
強い危機感が決め手だった。昨季は出雲、全日本は1区から一度も首位を譲らない完全優勝。箱根は準優勝も、今季は前半のトラックシーズンから苦戦。5月の関東インカレ2部は入賞者が5000メートル5位の桑田、1500メートル8位の工藤信太朗(2年)のみ。7月に5000メートルで13分27秒04の自己ベストを出し、ハーフマラソンでは日本人学生記録を持つ篠原、1万メートルでU20日本歴代2位の佐藤圭汰(3年)らトップ選手は順調も、中堅層が停滞していた。
篠原は主将として、海外合宿に参加するのではなくチームに残る決意を固めた。「飛行機のチケットの関係で、関東インカレが終わったタイミングで『スイスに行くかどうかは決めてほしい』と言われました。でも、最後の年なのでチームを優先させていただきました」。昨季主将だった鈴木芽吹(トヨタ自動車)も、昨年の夏合宿では積極的にチームを牽引(けんいん)し、全体の底上げをはかっていた。その姿を目に焼き付けてきた篠原だからこそ「下の子たちがそうやって、同じようにやってくれていたら良い」と、自身も最後の夏は常勝軍団の強さの継承のために走ることを選んだ。「後輩たちは自分と練習できるのが『楽しい』とか、自分がいると『普段はついていけないような練習でも、できます』って言ってくれた。いる意味があるな、と思いました」。超学生級エースの存在は、チームに活気をもたらしている。
今年の箱根を走った主力5人が卒業し、学生3大駅伝経験者は少ない。「強い人たちが抜けて『自分にチャンスが回ってくる』と捉えてほしい」と篠原は期待する。明るく温厚な性格だが「ちょっと厳しいことは言ったりします。やるべきことをやっていない時とか」と生活面でもチームを牽引。就任2年目の藤田敦史監督(47)も「本当に彼の姿勢は、ありがたい。チームとしても違います」と全幅の信頼を寄せている。
チームは変わり始めた。1年時の箱根で6区区間賞の伊藤は、今年の関東インカレ2部1万メートルは29位に終わり、「練習自体に慣れが出て、結果が出なくなってきたのが正直なところ。危機感がだいぶありました。きついですが、やらないことには結果も出ない。やるしかないと思っています」と夏合宿からレベルを上げ、篠原と同じメニューを「ほぼ100パーセント」消化。成長株の桑田も共に走り、「一回、一回の練習の距離が伸びました。手応え的に、強くなっているなって思います。篠原さんは、まだまだ余裕がありそう」と先輩の強さを肌で感じながら進化中。「朝練習のジョグだけでも」と篠原のペースにつく、意欲を持った下級生も出てきた。
頼れる男も帰ってくる。米国で練習中の佐藤は9月中旬に帰国予定。大八木総監督も「順調です」と明かし、駅伝シーズンも主軸を担う予定。「まずは出雲をとって、『俺たちはまたやれるんだ』という思いが持てれば全日本、箱根と良くなっていく」と藤田監督は言う。勝負の夏を一丸で乗り越え、藤色のタスキが再び輝きを放つ。(手島 莉子)
駒大 1964年創部。箱根駅伝は67年に初出場して以降、連続して出場。総合優勝8回。全日本大学駅伝優勝16回、出雲駅伝優勝5回。2022年度に史上5校目の学生駅伝3冠を果たすなど通算29勝。練習拠点は世田谷区。タスキの色は藤色。主なOBはブダペスト世界陸上1万メートル代表の田沢廉(トヨタ自動車)、東京五輪マラソン代表の中村匠吾(富士通)。
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